【ブラジリアン柔術】ある少年に柔術が与えた力・・・ストロングスピリットの始まり

彼と私は柔術ですっかり意気投合し、一緒にラーメンを食べに行ったり、マンガやテレビの話をしたりするようになっていました。
その夜も再度彼に決意を確認しました。子供ながらに恐怖を必死にこらえ前に進もうとしている姿は今でも忘れられません。
「大丈夫です!」と彼は私に告げ帰って行きました。
その夜「辞めました!」と彼から連絡が来た時にはホッとしました。
彼は自分の意思を貫く事が出来たのです。
その後も恐怖に怯える自分を柔術で克服しようと彼は練習に励みました。
もちろん学校には行かなければならないのでメンバーに会えばちょっかいを受けていました。
しかし、野球クラブを辞める事をきっかけに彼といメンバーとの間に徐々に距離ができ、以前よりイジメが減って行きました。
私は彼に柔術はとても危険で簡単に人にやってはいけないよと伝えていました。
その反面、いざとなった時に自分の身を守る為なら自分の判断で使ってもいいとも伝えていました。
結果、彼はイジメに対して柔術の技術を一度も使いませんでした。
しかし、彼の心の奥には「いざとなったら柔術がある!」といつも思っていた様です。
柔術は時に体と体が激しくぶつかりあいます。相手は自分を倒しに来ます。
その状況の中で感情と肉体をコントロールし自分の身を守り、相手の力を封じ込めて行くものです。
彼が手を出さなかったのは、小突かれたり、ちょっかいを出されても、柔術の練習での圧力に比べれば大した事が無かったからです。
野球クラブを辞める決意が出来たのも、柔術で自信がつき自分の意思で進もうと決意出来たからだと思います。
柔術とは単なる格闘技・武道ではありません。
柔術をする事で自分の意思を強く持ち今を一生懸命に生きられるのだと思います。
その後の彼ですが、高校に進みイジメのメンバーとも離れ、新たなスポーツのクラブに入り新しい仲間達と楽しく過ごしているそうです。
クラブも忙しくなり柔術からは離れてしまいましたが、それで良かったと思っています。
年の離れた仲間より同世代、子供同士の仲間の方が普通ですからね(笑)
彼を普通の楽しい世界に戻せたのも柔術の力があったからだと思っています。
そうそう、一緒にやっていたもう一人の小5の男の子は今でも柔術が大好きです。
今は高校に入り野球部で相当しごかれているみたいで、柔術をする時間がありませんが、彼曰く先輩も先生も怖くない!「いざとなったら柔術が・・・」は彼の心の奥にもあるようですね(笑)
私は柔術を通してこの様に弱い立場の人が変わって行く様を沢山見て来ました。
子供に限らず大人や女性も同様です。
ストロングスピリット柔術では「弱き者の為に柔術はある」と掲げています。
この柔術の不思議な魅力、楽しさをもっとみなさんに伝えたい!
自身の生き方を変えたり、後押しをしたりと柔術がみなさんの力になればと思っています。
最後にストロングスピリットの名前の由来についてですが、少年二人との小さな小さな教室を始める時、公共の施設を借りるにあたり名前が必要でした。
私はヒクソン・グレイシーに魅了され柔術を始めました。そのヒクソンが来日された際にサインを頂きました。
そこにはサインと共に「strongspiritstronglife」と書かれていました。
ストレートでいい言葉だと思いました。
二人の少年には技術以上に「strongspirit」を伝えたいと思い「チーム ストロングスピリット」と名付けました。
そこから今、名前を引き継いでいます。
まだまだ小さな教室ですが、ストロングスピリット柔術をよろしくお願い致します。

本コラムの執筆者
和田 寛志

ストロングスピリット柔術アカデミー
代表:和田 寛志

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